Awesomatixから、新しいフロントサスペンションシステムが発表、発売された。AFSはAdjustable Front Suspensionの略だそうだ。
以下、個人的な見解を述べるが、かなり辛口なので、既に購入を決めている方は読まない方が宜しいかと思う。
説明を和訳してみると...
オプションのA12-AFSセットは、A12X / A12WCプラットフォーム向けの次世代フロントサスペンションシステムです。主な利点は、前輪を装着したまま、キャスター角、キャンバー角、車高、ドループを調整できることです。シムやキャスターポストの交換、分解作業は一切不要です。
重要:A12-AFSセットは、標準のC1205XまたはC1201Xコンポーネントと併用できません。
主な特徴:
- ホイールを外さずにフロントエンドのチューニングが可能。
- 従来の1/12パンカーサスペンションに比べて、より迅速かつ正確な調整が可能。
- 標準の1/12セットアップステーションまたはキャンバー角ゲージに対応。
- キャンバー角調整範囲:±1.75°
- 選択可能なキャスター角:3°、4°、5°、6°
- 無段階車高調整
- 無段階ダウンストップ調整
つまり、調整が楽になるだけで、これに変更してもラップが速くなる訳では無い。この時点で既に購入意欲が湧かない。現状、何も困っていないから。
AFSを使う場合、従来のサスアームやサーボプレートは使えなくなり、セットで購入する必要がある。
日本国内での価格は
基本となるAFS set:20,680円
ロアアーム各種:8,690円
サーボプレート各種:3,905円
合計:33,275円!
ロアアームとサーボプレートはホイールベース違いで3種類あるから、全部揃えようとすると大変な金額になってしまう。海外から直接取り寄せれば数千円は安くなるとは思うが、それでも大して必要のないものに出せる金額ではない。
そもそも、タイヤを外さずにキャンバーやキャスターが調整できるのが利点とのことだが、SRF12をはじめ、AK12、モロテックやカワダなど、ほとんどの現行車種はタイヤを外さずに調整可能になっているから、何も特別なメリットでは無い。
さらに、セットアップステーションに対応と書いてあるが、やはり最終的にはホイールを外してセットアップステーションで確認しないといけないということなのだろう。その点、MetriCKsはC/Cプレートによりキャンバーとキャスターが固定されているので、計測する必要が無い(計測すると数字が違うのでがっかりしたりするが...)。
マニュアルを読んで機構は理解したが、どう見てもクラッシュで壊れたり曲がったりしそうな感じ。特に、キングピンが取り付けられているL字型の部品は当然スチール製だとは思うが、それでもアライメントが狂ったり、キングピンが分離したりしそうだ。
AFSシステムは現行仕様よりも確実に重くなるだろうから、その点も心配。
キャスターはイモネジを4つある穴のいずれかに取り付けることで、キングピンが取り付けられている部品が微妙に回転し(Dカットが1度刻みで4箇所ある)、3度から6度まで調整できる。
個人的には、キャスターは変更してもあまり変化が感じられず、いつも固定。基本的にはセッティング項目に無い。
キャンバーは下図のST1263という特殊なビスのねじ込み代により、ボール状の部分を支点としてテコの原理でキングピンの傾きが変わる。ビス1回転で1度変わるようだ。
これはまあ便利ではあるが、従来のキングピンを回転させるやり方の方が、設計的にはスマートに思える。前述のとおり、他社のマシンではここまで複雑な機構は必要無い。
車高調整とドループが無段階調整となっているのは、ナックルの下からイモネジを当ててナックルの位置を調整できるようになっているのと、スプリングを上からおさえる部品ST1220のねじ込み代によってテンションを変更できるようになっているから。
これらによって、従来のようにシム調整をしなくて済むというのが利点とあるが、ST1220のねじ込み代や、ダウンストップのイモネジで0.1mm単位で調整するのはなかなか難しいのではないだろうか。
皆さんは1/5回転や2/5回転を正確に回せるだろうか。しかも左右を同じに合わせる必要がある。もし回し過ぎたら正確な位置に戻せるだろうか。結局、隙間をノギスやゲージで測る必要があるかもしれない。ワッシャーシムを使う方が簡単で正確だと思うのは筆者だけだろうか?
以上、かなり辛口になってしまったが、結局のところ調整のやり方が変わるだけで、細かい最終チェックは必要なので、面倒さはあまり改善しないような気がする。ちょっと野暮ったいが、MetriCKsの方が耐久性なども考えるとユーザーフレンドリーかもしれない。
AwesomatixはA12WCとA12Xを併売したり、最近ではA12用のオプションのフレックスプレートを立て続けに発売したりと、ちょっと迷走状態なのかなと思えてしまう。


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